うたわれるもの 散りゆく者への子守唄 を攻略した男が語る感想・評価(アプリ版有)

うたわれるもの 散りゆく者への子守唄 を攻略した男が語る感想・評価


出典:うたわれるもの 散りゆく者への子守唄

評価

歴史に残すべき神ゲーの序章 あまりにも強い

制作

AQUAPLUS

特徴

SRPG 記憶喪失 古風で独特な世界観 壮大なシナリオ 続編あり

対応ハード

PSVita PS4

あらすじ・感想

どんな感じの作品??

あまり知られていないが、原作は2002年にPC(18禁)で発売された作品。
その後アニメ化を果たし、PS2やPSPに移植され、物語が三部作揃い全てが完結し、新たに新規層へ向けてリメイクされたものが本作品。
かなり独特な世界観をしており、戦国ADV+シミュレーションRPGと言ったところだろうか。
シリーズを通してADVパートと戦闘パート(シミュレーションRPG特有のマス目を用いたシステム)を交互に行き来する構成で展開されていく。

うたわれるものシリーズは本作、偽りの仮面、二人の白皇 の三部作構成。一応最初の作品という事もあって、本作品だけでも綺麗に完結している。

また世界観や設定を練る際に、「アイヌ文化」をモチーフにした経緯があるため、人名や地名が非常に個性的。聞き馴染みが無いため最初は覚えづらいし違和感を感じるだろうけど、大丈夫。没入感がすんごいからわりとすぐ慣れる。

あらすじとか色々

世界観的には戦国時代あたりをイメージすると良いかも。

とある世界のとある大陸。その大陸の北東部の辺境にある小さな集落「ヤマユラ」。
ヤマユラに住む少女 エルルゥ が、大怪我を負い行き倒れていた青年を集落に運び込むところから物語は始まる。

瀕死の重傷を負った青年だったが、エルルゥの献身的な介抱により徐々に回復していく。
少しずつ快方に向かい、身体を動かせるようになってきたがここで重大な問題が発覚する。青年は自分が今までどこでなにをしていたのか、なぜ大怪我を負ったのか、果てには自分の名前すらも思い出せない重度の記憶喪失だった。身体は回復するのに記憶は戻らない日々。
名前が無いのも不便だろうと言うことで、ヤマユラの村長トゥスクルから「ハクオロ」という名を授かる。

さて、このハクオロ。回復したは良いけど、とにかく不自然な点ばかり。
この世界に住む人間にはすべからく獣の耳や尻尾、または羽などが備わっている。
ハクオロには普通ならあるはずの特徴が無い。
それどころか仮面を付けており顔半分が見えない。
しかもこの仮面、外そうと思っても外せない。いやもうどこからどう見ても怪しい。
一旦ここまでで分かることは、ハクオロが明らかに不審者なのと、ケモ耳最高って事。本当に素晴らしい(語彙力)

そんな怪しいハクオロだったが、話をしてみればかなりの好青年。物腰はやわらかく、理知的で誠実。怪しいのが外見だけだとわかれば、ヤマユラに溶け込むのも時間の問題だった。
そこからハクオロはヤマユラの一員として村の発展に尽力していくこととなる。

さて、この段階から登場し、物語の軸となる主要キャラが2人いる。それが村長の孫である エルルゥ と アルルゥ。
ハクオロを集落まで運び、介抱した命の恩人である姉のエルルゥ。面倒見が良く家事全般が得意。やさしく快活な性格をしており村人達からの信頼も厚い。ちょっとだけ嫉妬深い一面もある。
はい完璧超人。理想のお嫁さん。かわいすぎ。

そんなエルルゥと対象的な幼い妹のアルルゥ。
基本的に無口で人見知り。ぶっきらぼうに見えるけど内面は年相応の可愛い女の子。
動物と心を通わすことができる特殊な能力を持つ。
癒し枠。ガチで可愛い。

ハクオロはこの2人と心を通わせながら平和に生活していくが、次第に自分自身に疑問を持つようになる。
記憶喪失であるにも関わらず、化学肥料の製法や、製鉄、薬品の調合、農業に対する知識など様々な事が頭に入っているのだ。
その知識を駆使して村には貢献出来ているのだが、他とは外見が違うし、知ってるはずのない知識を知っている自分。訝しむのも無理はないだろう。

自分自身に対して色々な葛藤を抱えているハクオロだったが、ヤマユラの人々と協力して何とかこの地での農業を成功させる。

だがそれを面白く思わなかったのがヤマユラを含めた地域一帯を治める藩主。このゴミ藩主が色々やらかしてくれる。ほんまカス。
藩主の行ったとある悪行をきっかけに、ハクオロは覇道を歩むことになる。

ってな感じで序盤から張り巡らされた伏線の数々。
何で怪我してたの?何でそんなに知識があるの?どうして外見が違うの?外れない仮面って?つーかそもそも何でエルルゥってハクオロに対してそんなに優しいの?って溢れ出る疑問の数々。
そして村長から貰った ハクオロ の名。
これが全て回収された時が圧巻。もう鳥肌が止まらなくて鳥になったね。
え、なに、そんな所まで広げんの??ってくらい風呂敷広げてからの怒涛の展開。何なら後ろの作品にまで広がってる。

いやー濃いね。めちゃくちゃカロリー高いシナリオ。
ストーリーの良さもさることながら、特筆すべき点はキャラクターの解像度の高さ。この作品はキャラ各位の掘り下げがめちゃくちゃ丁寧。加えて主人公ハクオロの内面、心情に関する描写もかなり深くやってくれるので物語への没入感が半端じゃない。
神ゲーの日常パートは長い(至言)

もし気になってるけどゲームは苦手って人はアニメで追うのもいいかも。けっこう古めの作品だけど、ストーリーに大きな違いは無いはず。
とにかく全人類におすすめしたい名作。
けっこう時間のかかる作品なので時間のある人、コツコツやるたい人は是非。

 

 

 

 

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