うたわれるもの 偽りの仮面 を攻略した男が語る感想・評価
評価
神ゲーの前編 ここでリタイアはもったいないぞ
制作
AQUAPLUS
特徴
異世界 古風な世界観 壮大なシナリオ 日常メイン 主人公ボイス有
対応ハード
PSVita PS4 アニメ スマートフォン対応
あらすじ・感想
うたわれるものシリーズの2作目。散りゆくものの子守唄 から繋がり 二人の白皇 へ続く物語。
前作の記事はこちら
シリーズ物だと追うの大変じゃない?
一応シリーズ三部作となっているが、前作は独立して完結していて、本作と二人の白皇が繋がっている形。
世界観自体は前作から引き継がれているが随所しっかりと説明が入るし、前作のメインキャラも続投しているがサブキャラとしての登場となるので、この作品から入っても雰囲気で何とかなる。
実際に私は偽りの仮面、二人の白皇、散りゆく者への子守唄 と、時系列とは異なる順番でプレイしたが問題なく楽しめた。
だがもし余裕のある人は時系列順に前作からやっていく方が間違いないだろう。サブキャラとは言ってもストーリー本編にがっつり関わってこないだけで、そこそこ重要な立ち位置。それに前作で愛着が湧いているキャラクターの成長した姿を見れるのも感慨深い。
あらすじとかどんな感じよ
さて、ここからはあらすじや世界観に触れながら語っていきたい。
もうね、冒頭から伏線の嵐。
謎背景に変な機械音声から始まる物語。
目が覚めると暖かいテントの中。眼前にはとんでもなく可愛い女の子。
あまりにも脈絡の無い展開に何だこれ?って思う人が大半だと思う。
プレイヤーが置いてけぼりのまま、主人公の青年は安堵し再び眠りにつく。
次に気が付くと周りは一面真っ白な雪原。そこに似つかわしく無い薄着の主人公が一人。
またしても訳が分からない状況。プレイヤーも置いてけぼりだが、青年自身も何が何だかさっぱり。
自分が今まで何をしていたのか何も思い出せない。前作同様、記憶喪失主人公の爆誕である。
そんなこんな悩んでるうちに身体は寒さにより悲鳴をあげている。どうしたもんかと悩む青年だったが、これが夢では無いのならさっきの暖かいテントも実在するんじゃないか?という天才的思考。
テントを探そうと思い立った矢先に背後からの殺気。間一髪で避けるが、振り返ると自分の背丈を優に超える虫。どこからどう見ても化け物。
命からがら逃げた青年だったが、不運にも足を滑らせ洞窟に落下。そこで再び見える虫の化け物。
さすがに死を覚悟した青年だったが、ここで不幸中の幸い。洞窟の奥から出てきた不気味な赤色の不定形生物が虫を襲ったのだ。スライムと呼ぶにはあまりに不気味なその生物。
次なる標的はもちろん青年。
万事休す、と思ったところで冒頭に登場した少女が助けてくれる。
っていうあまりにも濃い急展開ストーリー。なんとここまでで大体20-30分。本当に濃い。濃すぎる。
まずテキストがめちゃくちゃ上手いよね。読ませる文章ってやつ。
私みたいな素人が説明する文章とはレベルが違う。
それに加えて主人公にボイスがついてるのがGood。その場面での緊張、焦り、葛藤みたいなのが如実に伝わってくる。
この相乗効果によって、突飛な導入なのに自然と物語に引き込まれてしまう。
キャラはどうなん?
で、主人公を助けてくれた少女。
この子が本作の重要キャラ「クオン」。
まっじで良いのよ。ケモ耳もふもふ尻尾付き美少女。かわいい。
身体能力お化けで肉弾戦が得意。
頭を使うのはちょっと苦手だけど、優しくて気配り上手、明るくてコミュ力も抜群。本当に推せる。
推す以外の選択肢は無い。かわいい。
窮地をクオンに救ってもらった青年。行く宛ても無ければ記憶も無いため、当面の間クオンと共に行動するとこになる。
一緒にいるのに名前が無いと不便だよねって話になって、青年はクオンから「ハク」という名前をもらう。
由来を聞くと、伝承にまでうたわれた御方からあやかった由緒正しき名前 だという。
前作を履修済みの人はここで色々と察するはず。
そしてこのハク。
この主人公がガチで良い。
体力無いし基本的にヘタレ、楽をすることばかり考えている青年だけど、やる時はやる男。
体を使う事はてんでダメだが、物事を良く観察しており、中々頭もキレる。
なんとCVは藤原啓治さん。今は亡き超有名声優。
クレヨンしんちゃんの父 ひろしって言うと伝わる人が多いと思う。
声の幅自体は狭い方だと思うし、最初はまじでひろしに聴こえる。けどこの人の演技力が本当に凄まじい。今までひろしに聴こえていた声がいつの間にかハクにハマってるんだよね。恐ろしい。
ハクを好きになれる人はこの作品により深く沼れるよ。
ゲームやマンガ、アニメ等色々な作品に触れてきたけど、個人的にハクが1番好き。本当に本当にカッコイイ主人公。
ここが大切なポイント
忘れてはいけないのが、あくまでこの作品は「前編」だと言うこと。
神ゲーは日常パートが長い という金言があるが、まさにその通り。 この作品は半分以上が日常パートという名のキャラクターの掘り下げに使われている。
メイン、サブキャラ含めて登場人物はけっこう多いんだけど、全員が「生きてる」。誰が何を思って、どうしてその行動したのか、これが手に取るようにわかる。
初登場からハクとの関係性を築くまで、実に丁寧な展開。
だからこそキャラクターの解像度が上がるし愛着も湧く。
この長い期間の掘り下げがあるからこそ、続編 二人の白皇が輝く。
そして泣ける。
人生で一番泣いた作品がこのシリーズです。
好きすぎて周回しても泣いたよね。もうボロッボロに。
2022年7月からの夏アニメで 二人の白皇 が放送するので、気になっている人は是非予習してはいかがだろうか。
なんとスマートフォンアプリにもあるんだよね。強い。
戦闘パートはカットされていてちょっと残念だけど、ストーリーは無料で読める。
アニメも勿論いいけど、なるべく原作でしっかり追いたい!って人はアプリで読むのもナイスな選択だと思う。
散りゆく者への子守唄
二人の白皇
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