『蟲師』ノスタルジック、伝奇、怪異、旅、独特な雰囲気が魅力的な作品。(感想/レビュー)

『蟲師』ノスタルジック、伝奇、怪異、旅、独特な雰囲気が魅力的な作品。(感想/レビュー)

 

既刊 10巻(完結)+外伝1巻

 

とにかく不思議な魅力で溢れている作品。

世の中広し、これと似たジャンルの作品ってそれなりにあると思うけど、その中でも唯一無二。
他に類を見ない独特な雰囲気で展開していくのがこの作品。

明るい物語って訳では無いんだけど、読了後のさっぱりとした、癒しにも似た満足感はとても心地良い。
少なくとも私はそう感じた。

 

原作 漆原友紀

出版 講談社

 

 

あらすじ&どんな作品?

ざっくりと。
蟲師の ギンコ が 蟲 に関する困り事を解決しながら旅するお話。

おおまかなストーリーはあるけど、一つ一つの物語が短編集みたいに独立しているので、区切り良くサクサク読める。

 

どこか懐かしさを感じる独特な雰囲気

作中では特に言及されていないが、作者曰く「鎖国を続けた日本」、「江戸と明治の間にある架空の時代」らしい。

ギンコが訪れる先々の風景にやたらと癒されるのは古き良き日本を思い出すからかもしれない。

エモいってよりはノスタルジック、郷愁を感じる、と言った方がしっくりくる、そんな感じ。

個人的にめちゃくちゃ好み。良い。大好き。

 

一筋縄ではいかない『蟲』の存在

この作品のメインとなってくる『蟲』。

虫ではなく蟲。

ギンコは蟲師として蟲に関するトラブルを解決していくわけなんだけど、この蟲ってのがとても厄介な存在で、全部が全部「蟲を退治しました!終了!」ってハッピーエンドに収まるわけじゃない。

場合によっては蟲によって新たな人生を歩んだり、蟲との共存を選んだり、その選択肢は様々、物語の先が読めなくてすごく面白い。

 

アニメ版もくっそ面白い件

2005年~2006年、2014年とアニメが放送されていた本作、私もほぼ全て視聴したけどまじで良い。

ギンコの声優さんが素朴な雰囲気にばっちりハマっていて最高だし、オリジナルの展開っていうのを出さずに原作をそのまま忠実に再現してあるのもナイス。

アニメが好きな人、マンガが好きな人ってけっこう別れると思うから自分の好きな媒体で観て、それぞれに齟齬が出ないってまじで“ 良い”。

 

最後に

アツい作品、泣ける作品、世の中に色々あると思うけど、まったり読みたい(観たい)って時に本当にオススメしたい。

感情がぐわーっと昂ったりっていう事は無いけど、静かに丁寧に心を揺さぶってくれる、そんな作品。

興味のある人は是非。

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